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報告:シカ肉解体体験(フィールドワーク)を終えて

公開日 2025年10月20日

2025年10月4日(土) 食物専攻の1年生・2年生合同による希望者6人で参加したフィールドワークをご紹介します。
(※ 2025年10月18日(土) 徳島新聞朝刊に本活動は掲載されました。)
当日は、あいにくの雨模様。9:00過ぎに大学を出発。目的地は、徳島県那賀郡那賀町にある「木沢シカ肉加工施設」。

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道中には、道の駅に立ち寄り、昼食休憩。みんな自由に昼食メニューを選び楽しいひととき。

レストランのメニューには、シカ肉カレーもありました。

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生活科学科食物専攻は、徳島県で環境課題となっている鹿の鳥獣害対策で駆除されている鹿を、特色ある学びの一環で、食材として扱い、シカ肉のレシピ開発や普及活動に取り組んできました。
2016年~2019年まで毎年、解体体験を実施していました。コロナ禍を経て、以前にお世話になっていたファガスの森「高城」(那賀町沢谷)管理人、平井 滋 様からのお声がけで、再び解体体験のご指導を頂く機会を得て現地へ向かいました。

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野山を駆け巡り育った天然の鹿。いわゆるジビエと言われています。
自然界で多くなりすぎた鹿による森林や農作物などへの被害が増加し、山では森林が枯れてしまうのだそうです。
解体指導者の平井 滋 様と、徳島森林管理署の所長様から、山の現状や鹿の捕獲などについて説明をいただきました。
「いのちをいただく」という大切なお話もしてくださいました。
解体体験がスタート。鹿は、約20kgの雌鹿。血ぬき、内臓の処理、皮剥ぎなどを行い、枝肉にして部位に切り分け、プロの技を直接、ご指導いただきました。

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学生は、初めての体験ばかりでしたが、怖がるそぶりもなく取り組みました。
外モモ、内モモ、ロースなど部位ごとに骨から肉を取り分けますが、手間ひまがかかって取れる肉の部位が少ないことにも驚きました。シカ肉が高い理由も納得です。
調理師免許を持っている学生は、高級部位のロースを上手に骨からは外すことができ、平井様に「弟子ができた」と褒めてもらっていました。

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いのちをいただくという意味を考えながら、鹿の解体体験を真剣に取り組むことができました。最後に心からのお礼を伝え、記念写真を撮影しました。

◆初めての解体体験を通して(フィールドワーク後の感想より抜粋)◆

  • 骨から肉を外す際、部位ごとで切り分け方が全然違っていて難しかったです。
  • 指導者の方が丁寧に教えてくれましたが、思っている以上に難しく、肉の部分を多く剥いでしまいながらも何とか解体することが出来ました。
  • 解体の技術により、衛生的に行うことが出来て工夫をされていることを知れて勉強になりました。
  • この体験を通して、私達が普段当たり前に食べることができている肉や魚はこのような工程を経て販売されていることを学び、命の大切さを実感しました。
  • 今回の体験を通して、食材や命に対してより一層、感謝の気持ちをもつようになりました。
  • 解体体験肉に真剣に取り組めたし、生命を頂くことに対してもう一度、深く考えさせられるいい機会になりました。

教員コメント

体験へ参加した学生達は、学内で行うシカ肉のレシピ開発や、シカ肉をごちそうにかえて選択肢の1つにすることへの一連の取り組みに対して、今回の体験があったからこそ、より思いを深くすることに繋がることでしょう。参加した6人は、それぞれに大変よく頑張りました。

お問い合わせ連絡先

短期大学部 生活科学科 食物専攻