公開日 2020年08月24日
8月22日に診療放射線学科で徳島文理「こども大学」を開催しました。
主に小学校高学年を対象として放射線やX線画像診断についての基礎的なことを
知ってもらうことを目的としており、夏休みの自由研究の題材としても好評を得ているイベントです。
今年に限っては新型コロナによる変則的な夏休みのため、自由研究には間に合わなかったところもあるようですが、
それでも例年通り数多くの申し込みがありました。
残念なことに、密を避けるため10組に限定して開設せざるを得ませんでしたが、
来場できなかった方々には大変申し訳なく思います。
ここでは、22日に行われた内容の一部を紹介し、その雰囲気をちょっとだけではありますがご紹介いたします。
「こども大学」はまず、来場した方々をコンピュータルームに案内し、
全員の方がそろうまでの間に医用画像処理などを紹介しています。
写真は昨年の「こども大学」で撮影したカエルのCT画像をいろいろな角度で観察している様子です。
入り口近くで受付をしている学生スタッフたちも面白そうに操作の様子や画像を見ていました。
全員がそろうといよいよ授業の開始です。
放射線の性質の話に加え、身の回りのものから発生している放射線の実測などが行われ、
さらにラドン温泉のようにある程度の放射線を受けることにより却って
体に有益な作用を与える“ホルミシス”といわれる効果なども説明されました。
放射線をきちんと取り扱えば有益な作用があることを来場者の方々には十分に理解して頂いた様子でした。
また、X線の発生についても実際の構造をもつ装置を使って説明され、
少し難しい話だったかもしれませんが小学生たちは大変熱心に聞いていました。
その後、実習室に移動して、来場者の方々が持ってきたものをX線やCTで撮影し、
内部の様子をディスプレイやX線フィルムで観察しました。
大事にしているおもちゃやゲーム機など、様々なものが撮影され、
初めて見る内部構造に興味津々という姿が大変印象に残りました。
例年通り、今年もカエルを写して骨の構造などが説明されていました。
CTを用いた撮影では通常の「輪切り」画像の表示に加え、
3次元表示の立体的な再構成を行うことにより画像診断にも有益な機能であることなどが説明されていました。
今年はやむを得ないとはいえ参加者を制限せざるを得ませんでしたが、
来年はもっと大勢の小学生や保護者の方々に来ていただき、
医療のベースとなる放射線やそれを利用した画像技術についてさらに多くの人に幅広く知っていただきたいと願っています。