看護学科について
看護とは、相手をよく看(み)護(まも)るという意味で、健康で人間らしく生きていくことをサポートするということです。簡単そうに見えても、実は一人の人を全人的にサポートするという大変な仕事です。
看護学科では、人の気持ちに寄り添いながら看護できる人、また広い視野を持ち自分自身で考え向上できる看護師を育てることを目標にしています。実習のための設備や機器が充実した環境の下で実践力を磨きながら、倫理観、専門職としての知識・技術力やコミュニケーション力を養い、少人数制で病気や怪我の人を看る心までを育てます。
特色 Features
他の医療関連学科と連携しチーム医療を学ぶ01
看護師をはじめ、理学療法士や歯科衛生士などを養成する保健福祉学部では、他学科と連携した演習で実例を用いてグループワークをおこなっています。看護学科では、理学療法学科の学生とともに、お互いの仕事の理解を深め、これからの医療に欠かせない「チーム医療」を学んでいます。
科目の特徴としてこれからの時代の対象者のニーズに対応した科目として、
コミュニケーション論1・2、医療ICT、がん看護、糖尿病看護を学べる02
看護概論・援助方法から臨地実習にいたるまで、系統的な教育プログラムを構築しています。特に「臨床総合科目」では、「がん看護論」や「糖尿病看護論」、薬物療法を学ぶための「臨床薬理学」といった特色ある多くの授業科目を設けているため、あらゆる患者に対応できる知識を深めることができます。
確かな看護技術を習得する充実した実習環境03
学内では、高機能シミュレーター(さまざまな生体反応や病態モデルを作り出すことができるマネキン)を活用した技術演習により確かな技術を修得することをめざします。また、臨地実習などで使用する「実習支援センター」を徳島赤十字病院の敷地内に設置するなど、実習もサポートします。1年次から基礎実習をおこない、早い時期から医療現場を体験することで思いやりの気持ちを養い、医療人としての自覚を深めます。
看護学科のPRポイント Points
看護実時を高める DX教育01
令和3年度文部科科学省大学推進等補助金(ウイズコロナ時代の新た医療に対応できる医療人材養成事業)に採択され最新の機器を導入しました。導入した電子カルテ、ライブ配信できる装置や高機能シミュレーターは病院実習をリアルに再現でき学内で演習ができます。
SA(Student Assistant)02
1年生の基礎看護学実習Ⅰでは4年生の先輩が、実習記録の書き方や患者、スタッフとのコミュニケーションの取り方等サポートします。行動面だけでなく学生の緊張を和らげるなど、精神面のサポートも行っています。又、1年生をサポートすることで、4年生も成長できる良い機会となっています。
OSCE03
1、2年生の基礎看護実習前に基本的なコミュニケーション技術の習得を目的として実施しています。教員、SAが患者、看護師となり病院でのコミュニケーション場面を再現しています。学生は、学内でOSCEを行った後、実習に臨みます。
Exchange Meeting04
徳島県内や沖縄県の病院に就職している卒業生から国試対策や就職活動、看護師として働くことについて気軽に話を聞ける機会を設けています。4 年生での学習や就職活動に生かせるように3年生を対象に実施しています。
国家試験対策05
2年生から模試を実施し、3年生では模試の実施とともに、専門科目の基礎知識を身につけるための補習を行っています。
4年生では年間10 回程度の模試と特別講義、補習(夏、秋、直前)を実施しています。教員による特別講義では科目別にレベルアップを図り、補習はオンラインでも行など、学内、自宅を問わず、しっかりと自己学習が行えるようにしています。また、定期的に面談の機会を設け、個別に学習指導を行うとともにメンタル面のサポートも行っています。さらに、学内に自習室を設けるなど学習環境を整え、頑張る学生を応援しています。
模擬試験などの費用は一部大学が負担してくれます。学生と教員等、みんなで国試合格を目指しています!
看護学科オリジナルグッズ06
ナイチンゲール展07
ナイチンゲール研究所から提供された貴重な資料を掲示しています。
看護の歴史が学ぶ事が出来ます。
- 学科長挨拶
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上田 伊佐子看護学科の教育理念は、生命に対して深い畏敬の念を抱き、豊かな人間性と優れた良識を持ち、看護実践を通して積極的に社会に貢献できる人材を育成することです。
4年間のカリキュラムの構成は、看護学の基礎・基本の理論を重視し、人命の尊厳のもと高い倫理性とともに、看護専門職としての論理的思考力や問題解決能力、看護実践力や、コミュニケーション能力を身に付けることができるように構築されています。教育方法も、PBL(Problem Based Learning 問題解決型学習)等を活用し、活気ある講義、充実した設備によるシミュレーション演習、少人数制のきめ細かい実習指導そして他の関連学科と連携し、チームの一員としての役割や協働を学ぶなど非常に多彩です。
将来、看護職として本学での学びをベースに対象者が真に必要とする看護サービスを提供し、保健医療福祉を担う医療チームの一員として力を十分発揮し、専門職として自信を持って活躍してくれると確信しています。
- 3つのポリシー
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アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)
看護学科では、社会に貢献できる有能な看護職を育成するために、生命に対する倫理観をしっかりもち、入学後も豊かな人間性や論理的思考力・問題解決能力を培うために主体的に学び努力ができる学生を求める。
1. 人に対する興味・関心をもち、人の尊厳や権利を尊重し実践できる人
2. 広い視野をもち、自分自身を向上させるよう努力ができる人
3. 保健・医療・福祉の課題に関心をもち主体的に多様な人々と協働して学ぶことができる人カリキュラム・ポリシー(教育過程の編成方針)
看護学科は看護学の基礎・基本の理論を重視し、看護専門職としての論理的思考力や問題解決能力、看護実践力を身に付け、人命の尊厳のもと高い倫理性とともに、優れたコミュニケーション能力を駆使できる看護専門職を育成するという教育目標を掲げ、ディプロマ・ポリシーを実現するために、以下に示す教育の実現に向けカリキュラムを構築している。
1. 看護職として必要な看護実践能力を確実に身につけるために、全学年を通じて、講義・演習・臨地実習の順序性で、系統的に学習できるカリキュラムにしている。また、学生の発達段階や個々の能力に応じて対応するために、平易なものから難易度の高いものへ順序だてた教育プログラムを編成している。
2. 入学直後から、一般総合科目や「文理学」、「ボランティア」、「援助的人間関係論」などを幅広く学び、豊かな人間性と良識をもつ社会人としての基礎力を養い、人格の陶冶を図るように設定している。1年次前期は看護実践に必要な基礎医学や保健医療福祉の基礎知識を学び、看護技術演習や病院実習など、早い時期から医療現場を体験することで看護に関心をもち、病む人への思いやりの気持ちを養い、医療人としての自覚を体得できるようにしている。
3. 2年次は、「専門分野科目」を中心に看護専門職としての倫理性の涵養を軸に据え、より専門的な知識と技術を学び、3年次の「実習科目」をとおして、情報収集能力を高め、対人関係を構築する能力や批判的・創造的思考力、科学的思考に基づく計画的な看護を提供する能力を体得できるように科目を設定している。
4. 4年次は、卒業研究を通して看護実践を研究的に探求できる能力を養うように科目を配置している。また、「在宅医療論」などの科目を配置して病院中心の看護にとどまることなく、地域包括ケアシステムにおける看護職の役割を学修できるように科目を設定している。さらに、地域社会や国際社会から求められる看護職の役割を果たすために必要な科目を配置している。
5. 各領域の演習は、充実した学内設備で基本的な看護技術を修得させ、さらに刻々と変化する患者の病態を判断し行動する能力を養い、高機能シミュレーターや生体モデルなどを用いて速やかなアセスメント能力をケアに結び付け、医療安全への対応を含む実践的で有効な演習を実現するようにしている。
6. 実習は県内外の地域医療・福祉機関と連携し、大学内で学んだことを実践・応用できる力を修得させ、看護専門職として自己の責任を自覚し、医療チームの一員として協働できる能力を身につけることができる機会を提供する。
7. 理学療法士、臨床工学士などを養成する保健福祉学部の特性をいかし、シミュレーション学習や実践的なチーム医療を体験しながら、お互いの職種の理解を深め、多職種連携やチーム医療における看護の役割や機能を体得できるよう科目を設定している。ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
【知識・理解】
1. 看護の基盤となる幅広い教養を修得している。
2. 看護の基盤となる人の健康と健康障害に関する知識を修得している。
3. 看護の目的や理念の理解のもと,看護専門分野の学問内容を修得している。
4. 保健・医療・福祉システムにおける自らの役割,および他職種の役割を理解している。
【思考・判断】
1. 科学的根拠に基づき計画的に看護を提供する思考を身につけている。
2. あらゆる対象と健康レベルに対し,論理的な思考に基づき判断することができる。
【興味・関心・態度】
1. 人間を愛し生命に対する畏敬の念を抱き,看護専門職者として倫理観が定着している。
2. 看護専門職者として自己の責務を自覚している。
3. 看護の向上とともに,地域社会の発展に寄与しようとしている。
4. 看護専門職者として,生涯にわたり自律して学び続け,専門的能力を向上させようと自覚している。
【技能・表現】
1. 科学的根拠に基づいた技能を対象特性に応じて提供できる。
2. あらゆる対象と健康レベルに対応できる基本的技能を身につけている。
3. 看護専門職者として必要なコミュニケーション能力を身につけている。
4. 保健・医療・福祉チームの一員として連携・協働できる基本的技能を身につけている。
カリキュラムツリー(2019年度入学生)