公開日 2024年09月20日
瀬戸内プランクトンの高速培養装置を開発 ー牡蠣養殖に応用ー
徳島文理大学(徳島県徳島市/学長:田村 禎通)は、植物プランクトンの増殖率を持続的に高める技術を確立しました。
植物にとって、光合成は生命維持に不可欠な化学反応です。
理工学部ナノ物質工学科の研究グループは、その光合成量をきわめて少なくすることで、光合成に関与する遺伝子を活性化することに成功しました。
実験では、星あかり程度の暗い特殊光を植物プランクトン(香川県さぬき市の志度湾で採取)に3日間だけ照射しました。
その結果、植物プランクトン細胞密度は、未照射のものに比べて、2倍程度にまで増加しました。
さらに、一度でも特殊光を照射した植物プランクトンは、その後も高い増殖率を維持することも新たに見出しました。
植物プランクトンのなかには、赤潮や貝毒の原因になるものもあります。
この方法を用いると魚介類の餌になる良性プランクトンだけを簡便かつ低コストで増やすことができます。(図1)。
今後は、2025年3月までに、牡蠣養殖施設向けの植物プランクトン供給装置の完成をめざします。
※本研究は、令和6年度広島カーボンリサイクル関連技術研究開発支援補助金によりおこないました。
お問い合わせ先
徳島文理大学 理工学部
副学長・教授: 梶山 博司
TEL:087-99-7100(代表)