公開日 2023年07月14日
徳島文理大学AI・データサイエンス専門委員会
ChatGPTに代表される文章(テキスト)、画像、音声、音楽、動画などを生成するAI(生成AI)が注目され、その活用法について、国内外で大きな議論を呼んでいます。
生成AIは、インターネット上に公開されている膨大なデータをもとに、そのときの問いに対して、その場で文章・画像などの答えを生成し、提示することができます。情報収集などにうまく活用すれば作業効率という面で非常に有用なツールです。
しかし、人間の思考とは違い、言葉の意味を理解しているわけではなく、大量の学習データを処理して「それらしい答え」を確率的に出しているに過ぎません。そのため、誤った内容が生成されてしまうケースも少なくなく、必ず内容が正しいかどうかのチェックや、他人の権利を侵害していないかの確認が必要です。
徳島文理大学として、生成AIにどのように向かい合っていくべきか、過渡期ともいえる現在においては、当面、下記の注意事項を守ってください。
1.生成された内容を鵜呑みにしない
生成された内容には、不正確なものや矛盾するものなどが含まれていることが多々あり、正しい知識を得るためには、信頼性の高い別の情報源をもとに確かめること。
2.個人情報や機密情報を入力しない
自分または他者の個人情報や、未公開データを入力しない。生成AIが他へ流用する可能性がある。
3.著作権を侵害しない
生成AI は、生成情報に含まれる出典情報を表示しないため、そのままの使用は、著作権侵害の恐れがある。生成された文章やプログラムなどを自分の成果物としてそのまま2次使用しないこと。
4.教育での活用
生成AIは、情報収集のためのあくまでもサポートツール、アシスタントツールとして捉え活用する。
学生は、論文・課題レポートの答案作成時に、生成AIによる出力をあたかも自らの成果物として提出することは、正当な評価ができず、不正行為と認定される。常に、主体的に考え、自分の言葉で表現する力を培っていくこと。
学生は、生成AIの利用について疑問が生じた場合は、教員に確認すること。
注) 生成AIは、情報収集の活用等に非常に有用なツールですが、現在、注意事項に述べたように多くの課題を抱えています。今後、生成AIを取り巻く社会状況や学内の意見を踏まえながら継続して検討を行い、活用方法を必要に応じて見直していきます。